実験概要
キラキラの結晶粒を作ります。
作業時間:10分
作業は一瞬ですが、この後1週間くらいかかります。
大変な作業はしたくないけど、時間に余裕はある、という場合にお勧めの自由研究ですね
ただ、完成前に容器をひっくり返したり、1週間後失敗した場合には困ってしまうかも…時間に余裕をもって実験を仕掛けたいですね。
材料・器具
リン酸二水素アンモニウム
水
100mLくらい入る容器 2個
混ぜるもの(スプーンや箸)
石
私はクリスタルの科学というキットを使いました。容器や攪拌棒も入っていて楽です。
このキットで5種の実験ができますよ
5種も実験する予定ではない…という場合にはリン酸二水素アンモニウムのみ購入しても実験可能ですが、化学薬品なので個人で購入するのは難しいです。一応リンクは張っておきますが。
実験手順
①器具をきれいに洗い、よくふいておく。
②40~45℃のお湯を60mL容器1個に入れる。
③リン酸二水素アンモニウム粉を約40g入れて、棒で混ぜながら溶解させる。←飽和水溶液
④もう1個の容器に石を6粒ほど入れ、③の溶液を注ぐ。解け残った粒子を入れないよう注意。
⑤蓋があれば蓋かラップなどで蓋をし、1時間そのまま静置。※蓋…蒸発を防ぐ。
⑥蓋をはずし、さらにリン酸二水素アンモニウム粉を小さじ半分ほど入れる(注1)。蓋はしない。
⑦容器をできるだけ動かさないよう、1週間くらい置く。
気を付けること
温度差が少ない場所に置くとよい。
そもそも結晶って?
結晶(、英: crystal)とは、原子、分子、またはイオンが、規則正しく配列している固体である
結晶 – Wikipedia
まず、固体には、結晶と非晶質があります。
結晶は粒子が規則的に配列している固体で、非晶質は粒子が規則的に配列していない固体。
結晶の代表的な例としては、雪・塩・水晶・ミョウバンなど。
非晶質の例はガラスやゴムなど。
どうやって結晶ができるの?
溶液中に溶けきれなくなった溶質が小さな固体として沈殿。
→小さな固体が集まって結合し、規則正しく並ぶ
→徐々に成長し、大きな結晶になる。
※溶液…2つ以上の物質からなる液体。何かが溶けている液体の事ですね。(例)食塩水
※溶媒…溶液において溶かしている液体。(例)食塩水の溶媒は水。
※溶質…溶媒に溶けている物質。(例)食塩水の溶質は塩。
・どうなると溶質が溶けきれなくなるのか…?
溶解度の変化が起こると溶質が溶けきれなくなります。
その変化というのが、溶液の温度やの量。
※溶解度…ある溶質が溶ける限界量。
食塩水の場合、温度が低くなったり、水が蒸発して減ると結晶が析出してきます。
この溶解度の変化をゆっくり起こすと、大きな結晶ができます。これが難しいところですね。
・操作の(注1)でサンプルを少し入れたのは何で?
これを核とするためです。
結晶ができるときには核を中心に成長していきます。
サンプルを入れない場合は空気中のちりが核になることが多いですが
ちりのような不純物が入っていると大きく成長しないことが多いです。
なので今回は購入したサンプル(純度が高いと思う)を入れています。
したがって、上記操作では蓋をしていないですがほこりが入ると不純物となってしまうので
何らかの覆いをかぶせたほうが理想です。
ただプラスチックの蓋をかぶせると水が蒸発しない、ラップも同じ…ふわっとアルミホイルをかぶせるのがいいかなと思いますが
何かの拍子にぴったりはまると同じですし…むずかしいところです。
どこまでの結晶を目指すのかによりますね。
いろいろとやってみるのがいいかなと思います。(雑ですみませんが)
温度で溶解度が大きく変わる物質の場合には温めてできるだけ少ない溶媒で溶かして
温度をゆっくり室温に下げて、冷蔵庫などに入れてさらに冷やして…ということもできます。
結果
柱状の結晶ができます。
この写真では、結晶があまり成長せず、柱状の形までは見えませんが上方向に結晶が成長しているのが見えると思います。
うまく成長すると、全体は四角柱、先端は三角形になります。
結晶が成長するときに容器の壁を伝って底面にまで伝わってしまうことがあるので、
ビニールなどを敷いておくのがいいと思います。実際にキットにもそう説明ありましたが無視して机が汚れました…
考察のポイント
1日ごとにどのように結晶が成長したか・どこから結晶ができるか・結晶の形・
作った感想も書いてみるのもいいかもしれません
私は思うようにできませんでしたが、皆さんの結晶はどんなでしたか?
自由研究で実施の場合は、うまくいかなかった理由を考えるのが大事ですね。
今回は夏場のトライで室温が管理しきれなかったことが原因の一つかな、と思います。
キットはこちら。